業務シナリオ

ユーザ直結のマス・カスタマイゼーション


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省略名 1403
状態 完了
カテゴリ 設備連携 (10001)
設備間でデータ形式がそろえば
作成日 2015年8月5日
作成ワーキンググループ ユーザ直結のマス・カスタマイゼーション

現状と課題

消費者向けの製品は、今後ますます多様化、個別化の流れが強まり、かつてのマスプロダクションから、マス・カスタマイゼーションの時代へとシフトしつつある。ユーザの個々の要望にあわせて個別に製品を設計し、生産する方法がこれまでもあったが、設備の稼働率やリードタイムの面で、見込生産には劣るところが大きい。マス・カスタマイゼーションでは、あらかじめカスタマイズを前提として、あらかじめベースとなる構造の部分と、オプションとして選択できる部分を切り分け、さらにさまざまなパラメータを設定することで、大量に個別カスタマイズ製品を作る体制をとる。ただし、一般的なマス・カスタマイゼーションでは、色やサイズなどは、あらかじめ用意された選択肢の中から選択することが一般的であり、その選択肢の中にない場合、あるいは機能そのものが存在しない場合などは、やはりその都度行う個別設計生産として、個別に設計、生産リードタイムを設定し、都度資材調達や生産、加工を行う。こうした超、個別受注設計生産では、見積プロセス、設計プロセス、調達プロセス、生産プロセスが毎回あるという意味で個別受注設計生産であるが、それをシームレスに一気通貫で大量に行う。


解決手段

見積プロセスの自動化、サプライヤーの見積プロセスの一部をユーザ側に開放し、リアルタイムな見積りが可能とすることで、設計から生産準備、量産に至る連携スピードを飛躍的に向上させる。
個別受注生産では、あらかじめ製品の最終形が存在しないためマスタとして品番がない。ただし、カテゴリごとの型番、主要部品やモジュールなどはあらかじめ品番がある。
最終形の製品マスタはないが、個々の顧客に向けた出荷品の構成内容のデータはあるので、リピートオーダの場合は、これをマスタがわりとしてコピーして使う。複製した品番をもとに、また個別にカスタマイズするため、似たような部品が次ついにできあがる。


目指す姿

個別受注生産は、ユーザの要求にあわせてメーカー側が製品の仕様を決定し、要求されるニーズにあう機能を提供する形式である。これをさらに進めて、ユーザがその場で、好きなように機能をデザインし、利用するシーンに応じて、メーカー側がそのための構成要素、パーツを提供する。ユーザが設計する場合には、ミスや誤りが発生する可能性もあるが、それはシステムとしてそうした状況にならないようにあらかじめ設計しておく。
通常は、購入時にその製品の構成は決定していなければ、ならないが、使いながら気に入らなければ、部分的に変更、作り替えを可能とする。これによって、ユーザのライフサイクルにあわせて、自在に変身することができる製品が、ユーザの消費の現場とものづくりの現場がダイレクトにつながることで可能となる。