業務シナリオ

リアルタイムなデータ解析と予知保全


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省略名 1106-2b
状態 完了
カテゴリ 設備連携 (10001)
設備間でデータ形式がそろえば
作成日 2015年8月6日
作成ワーキンググループ リアルタイムなデータ解析と予知保全

現状と課題

設備の定期的な保全活動(時間基準保全)は一般的に行われていますが、設備の状態に合わせて行う保全活動(状態基準保全:以後、本報告ではこれを予知保全と呼びます)はあまり行われていないのが現状だと思われます。時間基準保全だけで設備停止をなくすためには、ありとあらゆるものの定期保全が必要となり、膨大なコストが必要となります。故障が起こってから保全を行う事後保全は、計画的な生産を阻害するばかりでなく、生産計画を遵守するために発生する膨大な作業時間が発生し、他の利益活動を阻害する機会損失となります。
予知保全はたとえば振動加速度計などで軸受の状態を定期的に診断し保全を行う方法が知られています。また、ベテラン作業員が設備の異変に気付き保全活動のきっかけとなる場合がありますが、これも予知保全にあたると思われます。
前者の場合、設備の稼動を停止する必要がある、特別な知識が必要などの課題があります。後者の場合、ベテラン作業者がいない、無人化されていて作業者はほとんど設備の近くにいないなどの課題があります。


解決手段

センサを設備に設置・センサ情報を収集し(IoT)、リアルタイムに監視することで、設備の稼動を停止させることなく、無人の設備機における予知保全を実現することが可能となります。
この場合、どのようなセンサをどこに設置しどの様に取得すべきか、どのようにデータを分析し監視するか、どのように予知情報を提示し効率的な保全活動に生かすかが課題となります。


目指す姿

リアルタイムなデータ解析による予知保全が実現されると、突発的で長期に設備が停止するダウンタイムが大幅に短縮あるいはなくなり、生産計画を遵守できるようになります。保全活動は計画的となり、保全の時間短縮とコスト削減も期待できます。保全活動が平準化され、保全人員の最適配置が可能となり、生産性を向上させる活動などにより多くの人員を配置できるようになります。