業務シナリオ

保全データのクラウド共有とPDCA


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省略名 1106-3
状態 完了
カテゴリ 設備連携 (10001)
設備間でデータ形式がそろえば
作成日 2015年8月19日
作成ワーキンググループ 保全データのクラウド共有とPDCA

現状と課題

設備保全において、不要な設備の停止を防ぎ、工場の生産能力の維持向上を図ることは最大のミッションである。
 ・設備故障・トラブルの早期検知と予防保全
 ・故障・トラブルの早期復旧

そのために、IoT技術やクラウドによる設備保全データの活用が期待されているが、その具体的な適用領域や効果は明らかになっていない
 ・設備保全情報は、現状、紙やExcelでの管理が多く、データ化の負荷が高い
 ・稼働中の既存設備にセンサー等を取り付けることは、設備の安定稼働やコストの観点からハードルが高い
 ・データ共有のメリットがあいまい。工場間で情報共有する文化がない
 ・予防保全は、同じ品目を継続的に作っているラインでないと実現が難しいが、多品種化が進んでおり、
  同一工場/ラインで複数品目を生産する場合が多い
 ・設備保全業務はコスト削減対象になりがちで、設備が止まらないと必要性が見えにくい


解決手段

まず、現場からのデータ収集を簡易に行うことで実現のハードルを下げる取り組みが必要である。
本WGではカメラで設備表示盤を撮影し、表示内容をデジタル化することで、既存設備の稼働に影響を与えず
データ収集を行う方法を検証する。
デジタル化されたデータをクラウド上で処理し、異常傾向を検知して現場の製造担当者や保全担当者に通知して、
早期の対処を可能にする。
また、その結果、クラウド上にデータが蓄積されるため、その分析により異常原因の調査を行い、
改善施策につなげることが可能となる。


目指す姿

製品ライフサイクルが短くラインの組み換えが多い生産現場や、古く、直接データの取得が難しい設備に対しても、
外付けの簡易な仕組みでデータ収集が可能となり、設備保全情報のデジタル化が進んでいく。
異常発生後ではなく、異常傾向を検知・通知することで、想定しない設備停止を防ぎ円滑な製造を行うことができる。
また、蓄積されたデータを分析・活用することで、異常発生原因や故障発生時の予兆を明らかにし、定期点検や
保全作業の改善、製造条件の最適化、異常傾向検知のさらなる精度向上などを実現し、PDCAサイクルを回すことで
設備保全の高度化を図る。