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IVIレターVol.13(2017/4/20)

 新年度を迎え、新しいIVIの活動が始まりました。
 これまで着実に「つながる工場」に向けて活動してきました。今、さらにその先に進もうとしています。皆さまの知恵を結集してさらに実りある成果を生み出すために、今年度もIVIに積極的にご参加ください。新しく加わるメンバーもそれぞれのWGで募集していますので、是非前向きなご検討をよろしくお願いします。
 IVIが提供するさまざまな「場」でお待ちしています。


≪ 2017年度 IVI活動スタート ≫

 3年目を迎えるIVI。これまでの積み重ねを経て、4月13日(木)に東京上野の東京国立博物館 平成館大講堂でIVI全体会議を開催し、今年度の活動をスタートしました。

 西岡理事長から全体方針や業務シナリオWGをはじめとする活動・体制を発表。今年度から新たに次の5つの委員会を新設し、活動の幅を広げていきます。
  IoT基盤整備、未来プロジェクト、教材開発普及、
  クロスインダストリ、データオーナシップ
 業務シナリオWGについては東京に加えて名古屋での活動も始めます。

 IVIへの参加をご検討中の方はぜひこれを機に会員登録やWGへの申込みをお願いします。

【2017年度 組織構成】

【2017年度 事業計画】

1.ビジネス連携推進事業
   業務シナリオWG活動、ゆるやかな標準の作成、実証実験の取り組み
 2.海外展開支援事業
   海外の組織や地域政府等と連携、ハノーバーメッセ、IOTSWCなど
 3.地域ネットワーク事業
   全国地域拠点で中小企業のIoT化を推進
 4.国際標準化支援事業
   IVRAを中核として、国際標準への提案、貢献を行う
 5.プラットフォーム事業
   業務シナリオの稼働環境となるIVIプラットフォームの推進(評価、認証)
 6.IoT基盤構築事業
   製造現場のIoT化を進める取り組み(10万円IoTキット開発など)
 7.未来プロジェクト推進事業
   5年後の2022年を見据えたあたらしいプロジェクトの検討
 8.教材開発普及事業
   IVIがその活動より培ったノウハウを教材としてまとめる活動
 9.公開フォーラム事業
   IVIの活動を公開、発信する活動(秋・春2回の公開シンポジウム開催など)


≪ハノーバーメッセでの講演(4月24日)≫

 西岡理事長は2017年4月28日~28日にドイツ ハノーバーで開催されるハノーバーメッセ2017の中で講演を行います。

 4月24日(月) 14:30~15:00 Stand D19  ホール8
  “Industrial Value Chain Reference Architecture”

 ハノーバーメッセに参加される方はぜひ西岡理事長の講演も聴講ください。講演はオープンスペースで行われるため事前予約は必要ありません。
 また、講演終了後に記念撮影を予定していますので、IVI会員の方はホール8にお越しください。

→ http://www.hannovermesse.de/event/industrial-value-chain-reference-architecture/VOR/75738


≪ IVI公開シンポジウム2017 -Spring- (3月9・10日開催)振り返り ≫

 2016年度のIVI活動の成果報告として、「IVI公開シンポジウム2017 -Spring-」を3月9・10日(木・金)にベルサール汐留で開催しました。
 両日合わせて延べ1200名以上に来場いただき、IVI活動の拡がりを実感することができました。

【概要、当日発表資料】
→ http://iv-i.org/wp/2017/04/20/symposium170309/

【当日の様子】
 今回は会場規模を大きくし、より多くの参加者のみなさんにIVIの活動を実感いただけるようにしました。また、25の業務シナリオWG、プラットフォーマーを紹介するパネルコーナーを設けて、理解を深めていただけるようにしました。

◆1日目(午後)
 午後一杯を使って、5講演・1パネルディスカッションで2016年度のIVI活動総括と今後の活動を紹介しました。

 まず、基調講演として経済産業省製造産業局長 粕谷様に「第四次産業革命”我が国製造業の課題と今後の取組”」についてわかりやすくお話しいただきました。中でも中堅・中小製造企業に対する支援政策や国際協力については具体的にさまざまな内容について紹介いただきました。

 2つ目は「2016年の業務シナリオ25ダイジェスト ~進化したIVIシナリオ実装のすべて~」と題して堀水 IVI理事・ビジネス連携委員長がIVI活動のコアである業務シナリオWGの活動を紹介しました。IVIプラットフォームの紹介と合わせて、業務面とIT面双方からなるIVI活動を概説する内容でした。

 3つ目は「地域中小製造業への普及へ向けて」を古賀 IVI理事・地方ネットワーク委員長が説明しました。2016年に実施した4回・71社・83名のIVI実践セミナーを紹介しつつ、そのフォローアップと2017年度の計画を紹介しました。

 4つ目は「インダストリー4.0をめぐる海外最新事情 ~いま世界は猛スピードで動いている!~」と題して、恒例のドイツ事情の動向をIVIエバンジェリストでドイツ在住のAxel Saleckさんと松本さん、また、米国IIC(Industrial Internet Consortium)の動向を富士通 岩佐様に紹介いただきました。どちらも動きが活発で参加者の関心も高く、IVIとの類似性やそれぞれの方向性について理解を深めることができる内容でした。

 5つ目は西岡 IVI理事長が2017年度から始まる「IVI未来プロジェクト」を中心に、IoTのメガトレンド、IVIの振り返りと今後について語りました。今後の取り組みについては、国内普及に加えて人材育成、国際ハブというキーワードによる展開計画を紹介しました。

 最後はパネルディスカッション「スマート製造アーキテクチャ国際標準のゆくえ」で締めくくりました。東京大学 木村 名誉教授をモデレーターに、4名のパネラーがそれぞれの経験に基づいた国際標準策定に向けた現状と課題について紹介・議論しました。

 会場を1Fに移しての懇親会は約120名が集まり、IVIとそれを取り巻く話題について熱く語り合っていただきました。

◆2日目

 会期を1日半とした今回は、業務シナリオWGの成果発表に時間をとれるようにしましたがそれでも25のWGを紹介するために2会場制としました。7つのグループに分類し、それぞれに司会を置いてWG発表とミニパネルディスカッションを行い、プレゼンテーションだけではわからない共通課題や苦労話について議論しました。

 A会場では以下5グループの発表を行いました。
・計画と実績の連携とスピード経営
・企業を超えた新ビジネスモデル
・予防保全、予知保全の可能性
・人と設備を支えるものづくり現場
・設計と製造のダイナミックな協調

 B会場では以下2グループの発表を行いました。
・IoTによる生産の見える化と連携
・拠点間のサプライチェーン、つながる工場

 B会場ではこれに加えて、2つの企画を行いました。
企画1:IVIプラットフォームの可能性
 10のIVIプラットフォームについてそれぞれの提供企業からのプレゼンテーションを行い、続いて西岡 理事長をモデレーターとして、提供企業から5名が登壇しIVIプラットフォームの役割と今後についてパネルディスカッションで議論を交わしました。

企画2:IVIものづくりネットワーク戦略 ~地域版中小企業のIoTの未来を占う~
 高鹿 IVIエバンジェリストをモデレーターに、まず2016年度IVI地方セミナー実施地区である静岡県、富山県、佐賀県、神戸市からそれぞれのセミナー報告と、中小企業庁経営支援部 技術・経営革新課 課長補佐の高橋様から支援施策について発表いただき、パネルディスカッションを行いました。議論の中でも、また会場からの質問でも政策支援に関する要望が寄せられ、その触媒としてのIVIへの期待を感じる場となりました。

 

 アンケートでは多くの前向きなご意見やさまざまなご要望をいただ きました。改善点も多数ありますが、一方で、IVIの今後への期待をたくさんいただきましたので、今後の企画に反映していきます。


≪IVIプラットフォーム2017 選定結果 ≫

 昨年9月に行った公募、その後のIVIプラットフォーム委員会での選定を経て、10のプラットフォームが選定されました。

→ http://iv-i.org/wp/2017/04/03/iviプラットフォーム2017のリスト発表/


≪ “Digitising Manufacturing in the G20” でパネルディスカッション等にに参加 ≫

 3月16, 17日にベルリンでドイツ連邦経済エネルギー省が開催したカンファレンス “Digitising Manufacturing in the G20” に、日本を代表するイニシアティブの一つとしてIVIが参加しました。
 西岡理事長らがブース展示、パネリストとして対応しました。

→ http://iv-i.org/wp/2017/03/28/g20-カンファレンス-digitising-manufacturing-in-the-g20-でパネルディスカッシ/


 

≪ 日本機械学会誌 4月号は 特集「つながる工場のインパクト」 ≫

  日本機械学会誌2017年4月号は「つながる工場のインパクト」を特集しています。巻頭企画:「つながる工場」の本質と課題 は、西岡理事長を含む鼎談記事でどなたでも全文を読むことができます。是非ご一読下さい。
→ https://www.jsme.or.jp/kaisi-volno/no-1181/


   ≪ 業務シナリオWG活動紹介(4) ≫

  ワーキング・グループ(WG)は、IVIの目的に応じた事業を行うための
作業を行うためのグループです。
 業務シナリオWGは、それぞれの企業において共通していると思われ
る現状や課題、解決手段、そして目指す姿を示す活動を進めています。
 昨年度の活動ではありますが、今回はその第4回、4つのグループを
紹介します。

1.2B01「CPSによるロボットプログラム資産の有効活用」

異なるメーカーのロボットをCPSの共通データベースで調整・ティーチングを簡素化

 これまで産業用ロボットは、メーカーごとに調整やティーチングの方法が異なっていたため、複数メーカーのロボットを効率的かつ簡単に運用するのは容易ではありませんでした。これは、ロボットを多機能化するための周辺機器(ビジョン、感覚センサ等)の調整・メンテ、およびロボットのティーチングにメーカーごとに異なる操作・プログラミング方法の習得が必要であったためです。

 CPS(Cyber Physical System)を利用することで、ロボット設置後の調整・ティーチングを簡略化することを目的とした共通プラットフォーム上に各メーカーの情報をデジタル化して共通シミュレーション化ができるような仕組みを作ります。これによって、安価かつ短期間での立上げが可能となり中小企業などで導入・利用が遅れていたロボット活用を促進するを目指しています。

 WGでは、「CPSを有効活用することでロボットの動作点生成、教示点生成を効率的に実施稼働とする」と「シミュレーションプログラムの活用で複数ロボットの立上げ工数を大幅に削減する」に実証実験で取り組みます。将来はロボットのみの工程だけではなく、PLC等も含めたPCS資産の有効活用を目指しています。
 

 

 

2.2F01「標準I/FによるサプライチェーンのCPS実現」

「生産・輸送の進捗」と「グローバル在庫」を収集してサプライチェーン全体把握

 これまでは、国際物流において工場からサプライヤの生産状況が見えないためサプライヤ営業の納期回答を信じて納品を待つしかできない。しかし、サプライヤで異常が発生した場合、営業からの連絡がないなどの理由で納期当日になって異常による納期遅延が分かり、短期リードタイムの生産計画変更を強いられることや、最悪はライン停止することがあります。サプライヤと部材を待つ工場で分断されている物流情報を共有する必要があります。

 こうした課題を解決するためには、サプライヤと工場がつながるEDIの情報(サプライヤの生産、在庫、出荷情報など)をサプライヤと工場双方が「進捗状況・異常アラート」など全て漏れ無く監視できる仕組みを作る必要があります。これによって異常情報キャッチのタイミングが前倒しされ、余裕を持ったリカバリが可能となります。

 WGでは、標準I/F(EDIFACT)を使って、海外工場のサプライヤからの出荷情報(輸出書類情報など)や工場内の構内物流情報などを『CPSプラットフォーム』上で収集して相互に共有する仕組み構築の検証を行います。これによって、輸送貨物のトレース・グローバル在庫の可視化、複数識別子によるサプライヤ・自社工場・物流の状況トレースを実現することができます。

 

3.2F02「標準I/FによるサプライチェーンのCPS実現(出荷物流)」

標準I/Fを使った物流IoT構築によるグローバルサプライチェーンマネジメントの実現

 これまでは、国際物流でトラブルや重大インシデントが生じた場合、その事実確認に手間取って納期遅延を生じていました。物流に関するトラブルや異常が発生した場合、部材などの輸送はフォワーダーに任せているため輸送中にアクシデントが発生すると対応が後手にまわり重大な生産ロスに発展していました。これは、サプライチェーンの情報が分断されていて、相互の物流情報が相互に共有されていないことによるものです。

 こうした課題を解決するためには、物流IoTを構築して、きめの細かい物流情報をリアルタイムに一元管理する仕組みが有効です。サプライチェーン全体を可視化するために、海外工場やサプライヤなど各拠点の情報を標準I/F(EDIFACT)にデータ変換してこれを物流IoTプラットフォーム(協調領域)に集約します。この仕組みは、標準I/Fと物流会社の情報サービスを利用して安く素早くグローバルサプライチェーンマネジメントが実現できます。

 WGでは、標準I/F(EDIFACT)を使って、海外工場(発地側荷主)からの出荷情報(輸出書類情報など)をCSV→EDIFACTへ変換してこの情報を物流会社・船会社などロジスティクス側のシステムに収集します。この情報を着地側荷主が必要なときにタイムリーに入手する実証実験に取り組みます。

 

4.2H01「中小企業の水平連携における技術情報の伝達と共有」

中小企業の水平連携における情報連携に必要な共有項目と個別項目を明確にする

 個別受注生産や多品種少量生産など、厳しいものづくり環境を生き残るために中小企業が相互に協力して、それぞれの企業の強みを活かしてプラスαの価値を提案していく必要があります。そのためには、中小企業が互いに協力して仕事を請負って、工程ごとに分担して生産する水平分業の仕組みを作らなければなりません。

 中小企業の水平連携を実現する仕組みを実現するためには、モノの移動と情報を連動して伝えることと、その手配や着手順序などの全体統制を明確にする必要があります。この仕組みを作ることで、「工程進捗のリアルタイム共有」「問題発生時のコミュニケーション拡充」「情報の管理・共有(仕様情報、コミュニケーション履歴、トレーサビリティ情報)」を目指しています。

WGでは、まず現場の暗黙知を洗い出して共有しなければならない情報を洗い出します。次に、企業間でオープンにして共有すべき情報「共有項目」と、製造ノウハウなどクロースにして共有すべきではない情報「高別項目」を実証実験から明確にしていく計画です。

 

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編集部から
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 IVI Newsレター 第13号では、今年度のIVIの取組みをはじめとし
て、多岐にわたるIVIの活動をご紹介しました。
 また、パブリシティ委員会も新体制となりました。
 これからも皆様に役立つ情報をお届けしていきますので、今後とも
ご愛顧よろしくお願いします。

→ 本メールの配信停止
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→ IVIへのお問い合わせ、本メールへのご意見・ご感想
  http://iv-i.org/contacts.html

【IVIパブリシティ委員会】IVI Newsレター編集スタッフ
委員長 鍋野 敬一郎
副委員長 沖 聖子
委員 川野 俊充、Axel H. Saleck、守田 咲絵、木村 和生
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