【プレスリリース】IVIつながるものづくりアワード2024発表!

 インダストリアル・バリューチェーン・イニシアティブ(理事長 西岡 靖之 工学博士、以下IVI)は、2024年6月13日にIVIつながるものづくりアワード2024の審査結果を発表しました。2023年度に活動した13の業務シナリオワーキンググループ(WG)の中から「カーボントレーサビリティ実現と新価値創出:ファシリテーター、株式会社神戸製鋼所」の最優秀賞受賞が決定しました。2023年度は多くのWG活動がリアルな現場とオンラインを組み合わせたハイブリッドな形で実施されました。最優秀賞を受賞したグループでは、実際の中小企業における実データから部品を含めた製品のCFP(カーボンフットプリント)可視化を実証しており、企業間の契約にまで踏み込んだことが高く評価されました。
受賞グループおよび受賞理由については、以下の通りです。


【最優秀賞】9E03
「カーボントレーサビリティ実現と新価値創出」

参加企業:神戸製鋼所、三菱電機、マツダ、ヨシワ工業、錦正工業、神戸製鋼所、日本電気、日立ソリューションズ、ケー・ティー・システム、アビームコンサルティング

受賞理由:本取組は、部品メーカーと組立メーカーが共通して使えるCFP算出のしくみとして、IVIのソリューションを積極的に活用した活動。実際の中小企業における実データから、部品を含めた製品のCFP可視化を実証しており、企業間の契約にまで踏み込んだことは高く評価できる。今後の製造業におけるCFP算出のための連携に貢献するもので、本格的な実データによる評価により実用化へむけた課題も明らかにしている。
※本WGは昨年度実施した「IVI つながるものづくりアワード 2023」において最優秀賞を受賞したWG:8E03&8E05「企業間連携による新たな価値の創出1(カーボンニュートラル編)」の継続WGとなります。
※写真は表彰式の様子です。左から西岡靖之理事長、9E03メンバーのマツダ 吉岡 新氏。

【優秀賞】9B02
「予知保全・ものづくり可視化システムの実装」

参加企業:ミスズ工業、ニチダイ、ダイキン工業、東京情報デザイン専門職大学、長野県工業技術総合センター、電業社機械製作所、ヤマナカゴーキン、アズビル、神戸製鋼所、日本キスラー、エブレン

受賞理由:「異常可視化システムの実装」という課題に対し、工程の異なる2社(ミスズ工業とニチダイ)が連携して実証実験を行い、さまざまなセンサーによる予知保全への可視化システムをシステマチックにまとめている。また、現場も巻き込みながら運用レベルの実装にまで完成させていることが評価できる。オープンソースを活用することで継続的な自立管理を実現しており、横展開を行う上でも非常に有効である。

【優秀賞】9C02
「ロット生産工場CPS化による部品置場の最適化」

参加企業:マツダ、ヤマザキマザック、ヒロテック、プロテリアル、神戸製鋼所、シーイーシー、富士通、牧野フライス製作所

受賞理由:工場の部品置き場最適化の実現に向けて、効率化の視点を「配置人員の削減」から「最小の土地での最適化」へ転換し、BI(Business Intelligence)ツールによる検証やシミュレータ検証を組み合わせながらスペース効率の予測制度を向上させている。また、安価なしくみで可視化し、CPS(サイバーフィジカルシステム)として実現する道筋をつけたことが評価できる。汎用性の高い領域であり、基本概念やシステム構築の手法は応用でき、企業規模を問わず多くの工場での実用化や展開に期待できる。

【特別賞】9C03
「製品CFP見える化による最適な生産体制の構築」

参加企業:CKD、富士通、インテック、三菱電機、ヤマザキマザック

受賞理由:CFPを可視化・定量化することで生産体制の評価に活用するという先駆的で野心的な取り組みである。特にエアーの流量を計測し、それを電力量と同様に計算に組み込みシステムを構築している点が特徴である。現場目線の取り組みを念頭に見える化に取組んでおり、QRコードの活用や、グラフ活用の工夫など実際の工程を対象に、詳細な計測を行った点が高く評価できる。今後、複数工程や複数製品への展開にも期待できる。

【入賞】9E01
「製造業メタバースとAIのデジタルツイン カーボンニュートラル・スコープ3 Ready」

参加企業:DPMSs、エーディーエステック、レイマック、華為技術日本、安川電機、日本ヒューレット・パッカード、Morning Project Samurai、牧野フライス製作所、神戸製鋼所、Connectome.Design、アビームコンサルティング

受賞理由:メタバースの製造現場への適用を目指し、中小企業への活用も視野に入れた活動で、メタバースを活用し、さまざまなコンポーネントによるソリューションを横断する形でのフレームワークの展開を試みている。組織を超えた連携体制とシステムの構築で、デジタルツインとして運用・活用している点が高く評価できる。

【総評】IVI理事長 西岡 靖之
IVIが目指す「つながるものづくり」のための重要な要素は、デジタルによるつながる化であるが、それと同時に、その基盤となる人と人とのつながりがさらに重要となる。2023年度の業務シナリオWGは、コロナ禍が収束した年として、こうした企業を超えた人のつながりが戻り、これがIVIのスマートシンキングというデジタルな方法論によって強化された。受賞したWGはその意味で、そうした新たなつながる化の最先端を走っているグループでもあり、IVIが国内のみならず、世界に向けて胸をはって自慢できるコンテンツであるともいえるだろう。
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なお、本アワードで受賞したWGも含め2023年度に活動した業務シナリオWGの活動詳細をまとめた「インダストリアル・バリューチェーン・イニシアティブ2023 年度報告書
IVI 業務シナリオ集つながる!ものづくりのための13 のユースケース」を本日発行いたしました。

購入申込等は下記よりご確認ください。
https://iv-i.org/2024/06/13/swg/

■インダストリアル・バリューチェーン・イニシアティブ(IVI)とは
IoT 時代におけるものづくりと IT の融合によって可能となる“つながる”ものづくりを、“ゆるやかな標準”というコンセプトをもとに実現することを目的として 2015年6月18日に設立された製造業を中心としたフォーラムです。IHI、オムロン、神戸製鋼所、今野製作所、CKD、東芝、日本電気、パナソニック、日立製作所、ブラザー工業、武州工業、富士通、ベッコフオートメーション、マツダ、三菱電機、安川電機など国内外で 203社・団体、637名(2024年3月31日時点)が参加しています。

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インダストリアル・バリューチェーン・イニシアティブ 事務局(担当:鎌田正雄)
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IVI 事務局 担当:鎌田正雄
電子メール:office@iv-i.org