5月22日に行われた諮問表彰委員会(委員長:東京大学 小川紘一)によるIVIつながるものづくりアワード 2017 の審査の結果、2016年度の業務シナリオワーキング・グループ(以下WG) 25件の中から、「自社製品販売後のサービス付加価値向上(ファシリテーター:日本電気株式会社)」が最優秀賞を受賞しました。全 7つの受賞WGは、6 月 8 日に東京ビッグサイトで開催されたIVI定時総会および「IIC & IVI 合同ユースケース共有セミナー」で表彰を受けました。 諮問表彰委員会小川委員長による講評では、WGが全体的に前年度に比べて格段にレベルが上がり、テーマもグローバルな視点を持った広がりのあるものになったと称賛されました。
<IVI つながるものづくりアワード 2017 選考結果>
【最優秀賞】
WG 2M01 自社製品販売後のサービス付加価値向上
参加企業:日本電気株式会社(ファシリテーター)、株式会社大竹麺機、中村留精密工業株式会社、三菱電機株式会社、株式会社ニコン、株式会社サトー、NTTコミュニケーションズ株式会社、アビームコンサルティング株式会社、アビームシステムズ株式会社
受賞理由:製造業のサービス化という流れにおいて、機械メーカーがその装置のメンテナンスをグローバルに展開するマーケットの中で行うというシナリオを、予知保全という形で具体化し、実証実験においても現地企業の担当者から高くされるなかで、実践的な取り組みが高く評価されました。
【優秀賞】
WG 2F02 標準I/FによるサプライチェーンのCPS実現(出荷物流)
参加企業:株式会社東芝(ファシリテーター)、日本精工株式会社、東芝ロジスティクス株式会社
受賞理由:つながるものづくりのシナリオとして、企業間をつなぐ物流のシナリオをとりあげ、特に国や地域をまたぐ場合の水平連携実現に向けた標準化の提案も行いました。IVRA(リファレンスアーキテクチャ)の具体的なモデルとしての検討もなされており、製造ビジネスの変革という観点から高く評価されました。
WG 2K02 みんなの予知保全-次世代センシング技術による予知保全データの活用-
参加企業:株式会社東芝(ファシリテーター)、CKD株式会社、株式会社マイクロネット、日本電気株式会社、株式会社新川、三菱電機株式会社、エヌエスティ・グローバリスト株式会社、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社、中村留精密工業株式会社、株式会社インテック、日本精工株式会社、株式会社富士通アドバンストエンジニアリング、YKK株式会社
受賞理由:IoTの適用対象として期待が集まっている品質管理や予知保全のシナリオとして、具体的な溶接工程の事例をとりあげ、データ活用方法を定義したうえで、現場側で溶接不良が検知できることを確認しました。ビジネス的な効果として定量化して示した点や、中小企業への展開の可能性などが高く評価されました。
WG 2J01 人と設備が共に成長する工場ものづくり改革
参加企業:トヨタ自動車株式会社(ファシリテーター)、株式会社ジェイテクト、オムロン株式会社、富士通株式会社、マツダ株式会社、テービーテック株式会社、明治電機工業株式会社、パナソニック株式会社
受賞理由:第4次産業革命のなかで、人もともに成長するというコンセプトのもとで、日本の強みを生かす道を示唆しています。先端的な技術の陰に隠れた取り組みではありますが、今後データのサンプル数が増えさらに精度向上とともに応用範囲が広がることが期待できる点が高く評価されました。
【特別賞】
WG 2C01 人・物のリアルタイムなデータ収集によるタイムリーな生産計画変更
参加企業:CKD株式会社(ファシリテーター)、三菱電機株式会社、株式会社ウイルテック、日本電気株式会社、横河マニュファクチャリング株式会社、株式会社レクサー・リサーチ、川崎重工業株式会社、パナソニック株式会社、三菱重工業株式会社
WG 2E01 品質データのトレーサビリティ
参加企業:いすゞ自動車株式会社(ファシリテーター)、富士ゼロックス株式会社、アンリツ株式会社、株式会社日立ソリューションズ、株式会社インテック、日本電気株式会社、株式会社富士通アドバンストエンジニアリング、パナソニック株式会社、株式会社新川
WG 2K01 プレス機とパネル搬送装置の予知保全
参加企業:オムロン株式会社(ファシリテーター)、三菱電機株式会社、CKD株式会社、マツダ株式会社、株式会社日立製作所、富士通株式会社、株式会社電通国際情報サービス、ヤマザキマザック株式会社