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IVIニュースレターNo.25(2019/2/7)

 IVI恒例 春のシンポジウムのお知らせです。年を追うごとに、多種多様な内容になっています。「つながるものづくり」に向けてみなさんと一緒に考える場です。満席が予想されますので、お早目に申込みをお願いします。

≪ 今年のIVIは? ≫

 2019年も既に2ヶ月目に入りました。シンポジウムを前に西岡理事長の今年の意気込みをどうぞ。(会員の方に届いている年始メール再掲です。)

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ようやく当初のブームが終わり、いよいよ第4次産業革命(と思わしき時代)が幕を開けました。技術の分からない多くの官僚と、官僚が好きになれない技術者を尻目に、スタートアップ企業と市民活動家が、デジタルの地平を限りなく広げはじめています。今のところ、そこから日本企業や日本人の関与は聞こえて来ませんが、ボーダーレス世界では、もはや国籍などはあまり重要ではないようです。
しかし我々にとって、日本のものづくりのDNAが次世代に引き継がれ、次世代のものづくりがより魅力的であり、そして我々がしっかりそこに関与できるスペースが確保されているかはとても重要です。

イスラエル人歴史学者のユヴァル・ノア・ハラリ氏は、著書「ホモ・デウス」の中で、“生き物はアルゴリズムであり、生命はデータ処理である”という包括的な教義に科学が収れんしつつあると述べています。IoTで収集したビックデータを解析したAIが巨大でかつ網羅的な知能を持ち、我々はそれに従わざるを得なくなるのです。
そうした時代を見越してか、欧州が一般データ保護規制(GDPR)で米国に対抗し、中国はサイバーセキュリティー法によりデジタル時代の覇権を狙っています。

データという無形物に対する法的枠組みはおろか、データに経済的価値に対する議論や理解すら定まらない中で、先にやった者勝ちの時代、無秩序ではあるが無限の可能性に、優秀な若者たちは心を躍らせています。産業革命前の17世紀から18世紀、大航海時代を経てはじめて世界が1つにつながった時代に活躍した冒険家たちよろしく、現代のユニコーンたちがデジタル世界をまたにかけて大暴れするでしょう。

世界史の中では、その後の第一次産業革命によって生まれた帝国主義と2度の大戦そして冷戦を経て、現代は多価値化社会となりました。地域紛争は残っていますが、概ね平和な時代です。しかし、一方で、列強のデジタル戦争がすでに水面下で繰り広げられているという見方もあります。民主主義と資本主義がもはや機能しなくなったときに、ホモ・デウスが支配する感情や意識をもたないが完璧な知能に身をゆだねることが最良の選択肢となるのかもしれません。

多くの人が、第4次産業革命を、生産性や効率化、自動化という観点から理解しようとしてきましたが、それは間違いでした。第4次産業革命は、多様性への対応と、自律化、フラット化に対応したネットワークによる持続可能な開発目標への必然的な転換なのです。情報の非対称性がゆえんで、権力を集中させることが可能となったアナログ時代に対して、デジタル時代は、常に価値を生み出し続けること、価値を提供できるかが勝負を分けます。

そして、価値の源泉は、多様性であり、現場であり、そこで自ら考える人の思考力、疑問と好奇心、そしてそれに共感し共有し、さらに磨きをかける組織力です。
絶対的な神の存在から人中心の価値観に切り替わった中世のルネサンスではないですが、絶対的なデジタルの世界に対する“人間”と現場への回帰の流れといえます。

いずれにしても、この大きな時代のうねりのなかで、そこには大企業も中小企業も関係ありません。むしろ、イノベーションのジレンマに陥った大企業は、すでに衰退のステップを進み始めているともみて取れます。これは革命ですから、何があってもおかしくないのですが、如何せん、変化はゆっくりですので、なかなか方向転換できません。皆様の会社はいかがでしょうか?

2015年にスタートしたIVIは、今年で5年目に入ります。製造業のIT/IoT化に対するドイツや米国の勢いが相対的に低下するなかで、IVIの国際的な注目度は上がっており、今年はさらにデジタル・プラットフォーム事業でパワーアップする予定です。経済産業省のConnected Industriesの筆頭施策として製造プラットフォーム連携フレームワークをオープンソースとして公開し、会員企業は自由に参画可能とするとともに、来年度の業務シナリオWGで展開していきます。

また、今年はIVIプラットフォーム&コンポーネントの元年として位置づけ、本格的な「IVIつながるものづくりエコシステム」を構築します。IVIの業務シナリオWGのみではなく、各会員企業内の個別プロジェクトにも
IVIモデラーを提供し、モデラーを介してIVIプラットフォームやIVIコンポーネントとのマッチングを可能とします。IVI実装会員の豊富な製品やサービスをより多くの現場に届けることでWin-Winの関係を広げます。

もう一点、今年の重要課題は、国内の地域展開と、海外、特にアジア展開です。これまですでにドイツのプラットフォームI4.0やIDSA、そして米国中心のIICなどとは連携してきましたが、実際にものづくりの現場をもつ相手として、IVIがもつ技術の適用やローカライゼーションの知見は得られていません。「つながるものづくりエコシステム」では、そうした現場ニーズが起点となってネットワークが構成される必要があり、新たな海外版の展開が期待されます。

世の中はどのように変わるのか、IVIはどのように変えようとしているのか。
キーワードは「スマートシンキング(つながる意思決定)」です。デジタル化が進み、個人間、組織間でデータ流通が進むと、意思決定が分散化できるようになります。つながる工場は、このスマートシンキングによって可能となります。今年から本格化するIVIMやCIOFは、まさにこれを具体化するための取り組みといえるでしょう。

IVIは新たな大航海時代の羅針盤になれるのか、あるいは1000年に一度の大洪水におけるノアの箱舟なのか、それともデジタル教の一つの宗教団体か、いや、そんなに偉くなくて、ただのなりゆき、できちゃった法人か・・・。すでにセカンドにギアが入り、2021年までの残り2年間でその真価が決まります。ぜひ本年の展開にご期待いただくとともに、よりプロアクティブなご参加をいただければ幸いです。

今の延長線上に明日はない、と覚悟を決めたらさあ出発です。ものづくりの明日は誰も見たことがない景色なはず。想像すらもできません。その世界が、楽しいか、楽しくないか、ではなく、楽しくするためのさらなる一歩を、まずは楽しくIVIとともに踏み出しましょう。IoTはモノとモノをつなぎますが、IVIは人がもつ価値を
他の人につなぎます。皆様ひとり一人がそうした価値のつなぎ手です。受け取るだけでは得られない何かがあると思います。


≪ IVI公開シンポジウム2019 -Spring- 詳細 ≫

 「スマートシンキングが拓くものづくりの未来」をテーマに、丸々2日間、東京での開催です。

 1日目は、企業データ保護にまつわる招待講演、Society5.0についてのトレンド講演、そしてIVIの各活動の紹介を行います。
 2日目は業務シナリオWGの成果発表をメインに、3つの国プロの概況を報告します。
 毎度のことながら濃密な2日間となります。1日目の第2部にも参加いただき、「人のつながり」もしっかり拡げていただければと思います。

 なお、今回も早々に満員になることが予想されます。先着順とさせていただきますので、お早目にお申込み下さい。

日時:2019年3月14・15日(木・金)
    14日(木) 第1部 9:30~16:00、第2部 16:30~18:30
    15日(金) 9:30~16:00
   
場所:京王プラザホテル (新宿駅西口徒歩5分)
      https://www.keioplaza.co.jp/access/

参加費: いずれも当日配布資料込み、税別
 2日間参加の場合 20,000円
 1日のみ参加の場合 10,000円

 2日間参加+業務シナリオ事例集 の場合 30,000円
 1日のみ参加+業務シナリオ事例集 の場合 20,000円
  ※業務シナリオ事例集は後日(2019年4月以降)発送予定です。

→プログラム詳細・お申込み
https://iv-i.org/wp/ja/2019/01/30/ivi_2019_symposium_spring_/

 なお、プログラムは都合により変更になる可能性があります。


≪ 新規入会の方はシンポジウムに無料参加できます ≫

 2月末日までに新規入会された場合は、申込口数に応じて上記シンポジウム参加費が無料となります。シンポジウムへのご参加とともに入会も是非ご検討ください。

→詳細・入会手続きはこちらから
https://iv-i.org/wp/ja/2019/01/30/about-us-join/

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編集部から
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 現在、シンポジウムに向けて各WGでは追い込みをかけている最中です。現場の困りごとを起点に、あるべき姿を追いかける「想い」を是非シンポジウムの場で感じ、そして一緒に考えませんか?
 今回、新規入会の方への特典もご用意しました。今まで二の足を踏んでいた方もこの機会に入会いただき、動的情報の中でなんらかの気づきを得ていただければと思います。
 お待ちしています。

→ 本メールの配信停止
  http://iv-i.org/newsletter/index-ja.html
→ IVIへのお問い合わせ、本メールへのご意見・ご感想
  http://iv-i.org/contacts.html

【IVI総合企画委員会】
委員長 根井 正洋
IVI ニュースレター編集担当 木村 和生

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